リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「どうすれば、いいんでしょ?」
誰にともなく、明子はそう問いかけた。
「そもそも、働きたくないって子を、どうやってやる気にさせればいいんですか?」
途方に暮れた顔で小林を見る明子に、小林もこめかみを掻き毟るしかなかった。
「お仕事を頑張れば、お給料があがるよとか」
「そんなことに興味はないんですよ、あの子たちは」
「興味がないことはないだろ」
「ないと思います。今日、ロッカールームに行ったとき、園田さんから聞かされたんです。あの子たちは仕事をするために、会社に来ているんじゃないって」
明子の言葉に「なんじゃ、そりゃ」と、小林が素っ頓狂が声を上げた。
「やる気はないだろうけど、するつもりくらいはあるだろ」
「ないと思います。多分。園田さんの話しを聞いて、やっと、あの子たちが理解できない理由が判ったんです、私」
「園田さん。あいつら、何のために会社に来てるんだって言ってたんだよ?」
先を促す牧野の言葉に、明子はまたため息を吐きながら答えた。
「女の子たちに関して言えば、婚活ですよ。あの子たち、結婚相手を探しに来てるんですよ、会社に」
一瞬、会議室は静まり返った。明子の言葉を反芻しているかのようだった。
そして、みなが、やれやれと疲れたように項垂れて肩を落として、ため息を吐く。
「バッカじゃねえの、あいつら」
木村が、珍しく低い声でそう吐き捨てるように呟いた。
「なるほどな。だから、客先に行きたくないと、篭城していたってわけか、ロッカールームに」
「え?」「はあ?」
小林がやや侮蔑交じりの声でさらりと吐き出した言葉に、沼田と木村が目を点にして小林を見ていた。
誰にともなく、明子はそう問いかけた。
「そもそも、働きたくないって子を、どうやってやる気にさせればいいんですか?」
途方に暮れた顔で小林を見る明子に、小林もこめかみを掻き毟るしかなかった。
「お仕事を頑張れば、お給料があがるよとか」
「そんなことに興味はないんですよ、あの子たちは」
「興味がないことはないだろ」
「ないと思います。今日、ロッカールームに行ったとき、園田さんから聞かされたんです。あの子たちは仕事をするために、会社に来ているんじゃないって」
明子の言葉に「なんじゃ、そりゃ」と、小林が素っ頓狂が声を上げた。
「やる気はないだろうけど、するつもりくらいはあるだろ」
「ないと思います。多分。園田さんの話しを聞いて、やっと、あの子たちが理解できない理由が判ったんです、私」
「園田さん。あいつら、何のために会社に来てるんだって言ってたんだよ?」
先を促す牧野の言葉に、明子はまたため息を吐きながら答えた。
「女の子たちに関して言えば、婚活ですよ。あの子たち、結婚相手を探しに来てるんですよ、会社に」
一瞬、会議室は静まり返った。明子の言葉を反芻しているかのようだった。
そして、みなが、やれやれと疲れたように項垂れて肩を落として、ため息を吐く。
「バッカじゃねえの、あいつら」
木村が、珍しく低い声でそう吐き捨てるように呟いた。
「なるほどな。だから、客先に行きたくないと、篭城していたってわけか、ロッカールームに」
「え?」「はあ?」
小林がやや侮蔑交じりの声でさらりと吐き出した言葉に、沼田と木村が目を点にして小林を見ていた。