リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
『マジで、覚えてねえんだけどな。多分、そりゃ……、あれだ。なんつうか。あれだよ。あれ。照れ隠し、みたいな……。そんなのだって。頼むから、本気にするなよ』
「頼むって言われても、もう、本気にしちゃいましたもん」
牧野の言い訳を聞きながら、まだ拗ねているような口ぶりの明子に、牧野は降参するように「悪かったよ」と、明子に詫びた。
『そんな冗談を本気にして。それで、ずっと覚えているなんてさ。思ってなかったよ。悪かった』
「泣いたのに。ウチ、帰ってから、いっぱい泣いたのに」
冗談って。ひどい。
さらに拗ね具合が増した明子の声に、牧野は悪い、ごめんを繰り返す。
『本気じゃねえから、機嫌直せよ。どうでもいいんだよ、そんなの』
「どうでもって」
なんか、投げやりでイヤと、拗ねるから不貞腐れるに気分が変わりそうになった明子は、続く牧野の言葉に固まった。
『お前なら、そんなの、どうでもいいんだよ。お前がいいんだって。なあ、信じろよ』
もう、どこにも行かないでくれって、言ったじゃないか、俺。
牧野の必至さが伝わってくるその声に、明子は胸をつまらせた。
嬉しくては、苦しい。
また、瞳が潤み出す。
『なあ、小杉?』
黙り込んでしまった小杉に、牧野の声が不安を伝える。
明子は、一つ、熱い吐息を零した。
「判りました。もう。忘れます」
『そうしろ。忘れちまえ。つうか。忘れてくれ』
明子の言葉を聞いて、安心したような笑い声を聞かせながらそんなことを言った牧野は「なあ、それで、無茶なダイエットとかしてんじゃねえよな?」と、念押すように明子にそう問いかけた。
「頼むって言われても、もう、本気にしちゃいましたもん」
牧野の言い訳を聞きながら、まだ拗ねているような口ぶりの明子に、牧野は降参するように「悪かったよ」と、明子に詫びた。
『そんな冗談を本気にして。それで、ずっと覚えているなんてさ。思ってなかったよ。悪かった』
「泣いたのに。ウチ、帰ってから、いっぱい泣いたのに」
冗談って。ひどい。
さらに拗ね具合が増した明子の声に、牧野は悪い、ごめんを繰り返す。
『本気じゃねえから、機嫌直せよ。どうでもいいんだよ、そんなの』
「どうでもって」
なんか、投げやりでイヤと、拗ねるから不貞腐れるに気分が変わりそうになった明子は、続く牧野の言葉に固まった。
『お前なら、そんなの、どうでもいいんだよ。お前がいいんだって。なあ、信じろよ』
もう、どこにも行かないでくれって、言ったじゃないか、俺。
牧野の必至さが伝わってくるその声に、明子は胸をつまらせた。
嬉しくては、苦しい。
また、瞳が潤み出す。
『なあ、小杉?』
黙り込んでしまった小杉に、牧野の声が不安を伝える。
明子は、一つ、熱い吐息を零した。
「判りました。もう。忘れます」
『そうしろ。忘れちまえ。つうか。忘れてくれ』
明子の言葉を聞いて、安心したような笑い声を聞かせながらそんなことを言った牧野は「なあ、それで、無茶なダイエットとかしてんじゃねえよな?」と、念押すように明子にそう問いかけた。