リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「どこに行ってたんですかっ 小杉さんがいないと、困るのに」
明子が席に着くなり幸恵はその背後に立ち、仕事中にいなくなるなんて信じられないと、明子を詰った。
「ごめんなさい。なにかしら」
一時間のうち、ほぼ半分は不在にしている幸恵に、コーヒーを淹れにいった数分を詰られる覚えはないのだが、そんなことで言い合っても仕方ないので、先に謝罪の言葉を告げて、なにが聞きたいのかと質問を促した。
明子が怒り出すとでも思っていたのか。
その反応が予想と違っていたことに戸惑っているような顔になった幸恵は、言葉に詰まった様子で目を泳がせて、なにかを考え込み始めた。
「原田さん?」
なにも言わない幸恵に、明子は首を傾げた。
ようやく、幸恵は口を開きかけたが、すぐになにかに気付いたようにその口を閉じて、もういいですと言うと、幸恵の質問を待っている明子など、どうでもいいというように席に戻った。
戻った幸恵は、沼田にあれこれと話しかけていた。
幸恵が席に着いてほどなく、笹原が戻ってきた。
(なんか、このパターン)
(何回かあるよね、今日)
(なんだかなあ)
明子は、幸恵のそんな様子を訝しがりながら、また正面を向いた。
川田が、少しだけ、うんざり気味の表情をして、やれやれというように明子を見ていた。
明子が席に着くなり幸恵はその背後に立ち、仕事中にいなくなるなんて信じられないと、明子を詰った。
「ごめんなさい。なにかしら」
一時間のうち、ほぼ半分は不在にしている幸恵に、コーヒーを淹れにいった数分を詰られる覚えはないのだが、そんなことで言い合っても仕方ないので、先に謝罪の言葉を告げて、なにが聞きたいのかと質問を促した。
明子が怒り出すとでも思っていたのか。
その反応が予想と違っていたことに戸惑っているような顔になった幸恵は、言葉に詰まった様子で目を泳がせて、なにかを考え込み始めた。
「原田さん?」
なにも言わない幸恵に、明子は首を傾げた。
ようやく、幸恵は口を開きかけたが、すぐになにかに気付いたようにその口を閉じて、もういいですと言うと、幸恵の質問を待っている明子など、どうでもいいというように席に戻った。
戻った幸恵は、沼田にあれこれと話しかけていた。
幸恵が席に着いてほどなく、笹原が戻ってきた。
(なんか、このパターン)
(何回かあるよね、今日)
(なんだかなあ)
明子は、幸恵のそんな様子を訝しがりながら、また正面を向いた。
川田が、少しだけ、うんざり気味の表情をして、やれやれというように明子を見ていた。