リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「仕事ができる人みたいなふりしてるけど、人の仕事の粗探ししてるだけじゃないですか。土建屋の仕事は、沼田さんのお手柄なのに、自分の手柄みたいに言って、手柄を横取りして。みんな、言ってます。小杉さんはずるいって」
「そんなことを本気で言ってるのは、原田たちだけだよ」
明子をけなし続ける幸恵の言葉を、沼田は笑って取り合わなかった。
そんな沼田に、幸恵は焦れたような口調で喋り続けた。
「小杉さんなんて、きっと、お家のことだってロクにしない、だらしない人ですよ。だから、婚約者に捨てられて、結婚できなかったんですよ。私なら、家事とか、すごい得意だし」
「別に。掃除や洗濯なら、自分でできるし。ご飯もハンバーグだのオムライスだの、それくらいなら自分で作るよ、僕は」
だから、結婚相手に家事全般やってくれる人なんて条件、つけてないよ。
家事が得意だという幸恵に、それがなんだというように首を傾げる沼田を見て、幸恵は言葉をつまらせた。
「今どきの二十代、三十代の男って、あんがい、そういうこと得意だったりすると思うけど」
そういう沼田の隣で、木村が目を輝かせていた。
「すげーっ 沼田さん、かっけー。今度、僕にも料理教えてください」
「彼女に教われよ。なんで、僕だよ」
「いいじゃないですか。ケチなこと言わないで教えてくださいよー」
今度、彼女に作って驚かせたいですっ
目をくりくりと丸くさせて、手をあわせて強請る木村に、考えておくよと沼田は苦笑する。
「他にもいるだろ、そういうヤツ」
「あー。渡辺とかも、料理得意だって言ってたなあ。週末は洗濯と掃除してから遊ぶって。なんか、そういうこと自分でやれるから、そんなに結婚願望ないなあって」
「渡辺らしいね」
くすりと笑った沼田は、それから、その笑みを消した顔で幸恵を見た。
「そんなことを本気で言ってるのは、原田たちだけだよ」
明子をけなし続ける幸恵の言葉を、沼田は笑って取り合わなかった。
そんな沼田に、幸恵は焦れたような口調で喋り続けた。
「小杉さんなんて、きっと、お家のことだってロクにしない、だらしない人ですよ。だから、婚約者に捨てられて、結婚できなかったんですよ。私なら、家事とか、すごい得意だし」
「別に。掃除や洗濯なら、自分でできるし。ご飯もハンバーグだのオムライスだの、それくらいなら自分で作るよ、僕は」
だから、結婚相手に家事全般やってくれる人なんて条件、つけてないよ。
家事が得意だという幸恵に、それがなんだというように首を傾げる沼田を見て、幸恵は言葉をつまらせた。
「今どきの二十代、三十代の男って、あんがい、そういうこと得意だったりすると思うけど」
そういう沼田の隣で、木村が目を輝かせていた。
「すげーっ 沼田さん、かっけー。今度、僕にも料理教えてください」
「彼女に教われよ。なんで、僕だよ」
「いいじゃないですか。ケチなこと言わないで教えてくださいよー」
今度、彼女に作って驚かせたいですっ
目をくりくりと丸くさせて、手をあわせて強請る木村に、考えておくよと沼田は苦笑する。
「他にもいるだろ、そういうヤツ」
「あー。渡辺とかも、料理得意だって言ってたなあ。週末は洗濯と掃除してから遊ぶって。なんか、そういうこと自分でやれるから、そんなに結婚願望ないなあって」
「渡辺らしいね」
くすりと笑った沼田は、それから、その笑みを消した顔で幸恵を見た。