リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「なに言ってるのっ 小杉さんの仕事じゃない。私は手伝ってるだけよっ ひどいっ 手に負えなくなったからって、人にそうやって押しつけるなんて。さいてーっ」
「原田さん。よく聞いてね。私に割り当てられていた仕事をやりたいと言ったのは、原田さん、あなたです。牧野課長にやりますと答えたのも、原田さんです」
そうでしょうと明子に問われた幸恵は、仕方なさそうに「そうよ」と答えた。
「だから、あの時点で、私がやるはずだったこの仕事は、あなたの仕事になったのよ」
「私、そんなつもりで言ったんじゃないし。そんなの、小杉さんが勝手に思い込んでいるだけじゃ」
「ちゃんと、プロジェクト管理表を見てください。この作業の担当者は、原田さん、あなたになっているでしょう」
ほら、原田さんの名前があるでしょう。
自分のディスプレイにプロジェクト管理表を表示して見せる明子の言葉に、それに目を向けた幸恵は、目を見開いて驚いていた。
「こんなの、小杉さんが勝手に書き直したんでしょ」
そんなつもりじゃなかったのに、ひどいと、そう続いた幸恵の言葉は、それでも、今までの勢いはなくなっていた。
「私に、このプロジェクト管理表を更新できる権限はないわ。それができるのは、プロジェクトリーダーか、部課長クラスの人たちだけよ」
「原田。一応、言っておくぞ。直したのは部長だ。クレームなら部長に言えよ」
俺に言われても困るからなと、野木が少しだけ意地の悪い声で、先を征するように幸恵にそう告げた。
「原田さん。よく聞いてね。私に割り当てられていた仕事をやりたいと言ったのは、原田さん、あなたです。牧野課長にやりますと答えたのも、原田さんです」
そうでしょうと明子に問われた幸恵は、仕方なさそうに「そうよ」と答えた。
「だから、あの時点で、私がやるはずだったこの仕事は、あなたの仕事になったのよ」
「私、そんなつもりで言ったんじゃないし。そんなの、小杉さんが勝手に思い込んでいるだけじゃ」
「ちゃんと、プロジェクト管理表を見てください。この作業の担当者は、原田さん、あなたになっているでしょう」
ほら、原田さんの名前があるでしょう。
自分のディスプレイにプロジェクト管理表を表示して見せる明子の言葉に、それに目を向けた幸恵は、目を見開いて驚いていた。
「こんなの、小杉さんが勝手に書き直したんでしょ」
そんなつもりじゃなかったのに、ひどいと、そう続いた幸恵の言葉は、それでも、今までの勢いはなくなっていた。
「私に、このプロジェクト管理表を更新できる権限はないわ。それができるのは、プロジェクトリーダーか、部課長クラスの人たちだけよ」
「原田。一応、言っておくぞ。直したのは部長だ。クレームなら部長に言えよ」
俺に言われても困るからなと、野木が少しだけ意地の悪い声で、先を征するように幸恵にそう告げた。