君と一緒なら
入ってきたのは、男の子。


背は高くてスラーっとしていた。


顔も整っていて、頭も良さそう。


女子のみんなが一気に騒ぐ。


「えぇ~、静かに。紹介するから。」


先生の言葉で、また静かになる教室。


「じゃ、何かあいさつを。」


先生がそう言って、男の子は前に立つ。


「竹原 和弥です。どうぞよろしく。」


そぅ一言、さらりと言った。


みんな一瞬、そのそっけないあいさつに


戸惑ったが、すぐに打ち解け、


「よろしく~。」と口々に言った。


その瞬間、彼は笑ったような気がした。


その微笑が、私にはとても印象的に


残った。


そぅ、これが、彼との出逢いでした。
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