キスはおとなの呼吸のように【完】
「なんなの」

言葉といっしょにため息がもれた。

このまえのサラリーマンといい、酔っぱらいはやっかいだ。

わたしはソファに移動して、大上先輩から遠い端に腰をおろした。

もう、わけがわからない。

感情をだせばからまわりするばかりで、なんだかぐったり疲れてしまった。

電気代はもったいないけど、ひと晩明かりをつけたままにしておこう。

わたしはソファに深く身体をあずけた。
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