キスはおとなの呼吸のように【完】
「それでは、明日の十一時、わたくし大上と部下の袴田が一度ごあいさつにおうかがいいたします」

電話を耳にあてたまま、電車のいない線路にむかって大上先輩は頭をさげる。

通話を切ると大上先輩はちいさくこぶしをにぎりしめた。
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