ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
自分が冷静だなんて思えない。


だけど……。


例えば、お兄ちゃんの話が“本当に”本当だったとしても、今あたしがするべき事はたった一つだけ。


雪ちゃんに会いたい……。


それが全てだから、何としてでも雪ちゃんに会う。


何が真実であっても、例えどんなに泣いたとしても……。


雪ちゃんに会いたいって気持ちだけは、見失ってはいけない気がするから。


「ちょっとでもいいの!だから、お願いっ!!雪ちゃんに会わせて!」


あたしは、頑なに拒絶するおばさんに掴み掛かるような勢いで、何度も何度も懇願した。


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