それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜


「テニスしている女子のスコート眺めながら、

 『美術部員は、スケッチと称して、生足凝視し放題』だってさ。

 ね?バカだろ?」


生川先輩は楽しそうに笑った。


はあぁぁ。


さすが、根岸先輩。


期待を裏切らないというか、なんというか。


「だけど、けっこう嬉しかったんだ」


「え?」


「そうやって、普通にバカ言ってくれたことがさ。

 みんな、おれがバスケできなくなったこと知って、腫れ物に触れるみたいに、おどおどして、気ぃ遣って。

 それがかえって傷つくってのにね」


生川先輩はうつむいて、ふっと笑った。

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