恋人は王子様!?
お粥を温め直し
コンコン
ガチャッ!
「着替え済んだ?」
「あぁ」
「うん、じゃあ ご飯食べて」
「持って来たのか。台所に行ったのに」
サイドテーブルにお盆を置いて
「病人は病人らしくね」
「……」
「看病させてよ」
「了解!」
お茶碗によそい、渡そうとすると、
ニヤッと笑い
「食べさせて」
えっ?
「看病したいんだろう。なら完璧に」
完璧に看病って…
「ほら、早く」
う~ん、仕方ない。
レンゲにお粥を掬い
「はい」
裕ちゃんの口元へ
―パクッ
「ん、美味い」
「そ、そう」
―パクッ
「お前、料理出来るんだ」
「裕ちゃんのおばさんに習ったよ」
「そういや、やってたな」
「うん、おばさん料理得意だもん」
―パクッ
全部食べてくれた。