恋人は王子様!?



……





唇が…離れ…


私の涙を指で拭い



「嫌だった?」


「……」


「ん?」


やっぱり裕ちゃんは…


「意地悪」


裕ちゃんの胸に顔を埋めた。


「フッ 菫」


頭の上から裕ちゃんの声が


「顔 上げて」


「……」


顔を上げると


「…ゥ、ゥゥン…」


再び…唇が合わさった。


……





な、何か…くらくらする。


裕ちゃんの胸を叩き


「どうした?」


「……く、くらくら…する」


「だ、大丈夫か?」

慌ててベッドに座らせ


「横になるか?水…持って来ようか?」

あたふたしてるけど


「ち、違うの。い、息が出来なかっただけだから」


「……息が」


「うん」


「クックク…ハハハ…」


何故か大爆笑している。


「おかしくないって!だ、だって、裕ちゃんと違って…初めてなんだよ」


「そ、そうだな」


笑いを堪えてるし。

もう、やだ!



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