太陽のヒカリ ~悲しみの氷~
「紅音ー
急いでね~?
来週には・・・ここ売り払うから♪」

『なっ!!??』

[無茶振りしすぎだろぅ・・・
あー・・・もぅっ!!]

こうなったらやるしかないよな・・・

まずは・・
部屋に戻って、
ダンボールに荷物入れとくか・・・。

ーバタンー

[ここから離れるのか・・・。
まぁ・・・特に思い入れはないから。いいけど。]

『ふぅ・・・。』

幸いなことに、
オレは、基本的にシンプルなものが好きだから
部屋も白黒で統一しているし、
家具も、机・ベット・クローゼットだけという殺風景な部屋。
だから、荷作りといってもすぐに終わるものばかりだ。

『こーゆー時って、
この部屋でよかったと思うよな~』

あっ、
荷物が少なくていいって意味でね?

[それにしても・・・兄貴か・・・。
やべーな・・。]

オレの兄貴達は双子で、
スゲェそっくりなんだけど・・・
それなりに・・・
顔だけは、無駄にいいんだ。

そんで兄貴達は、
オレに対して・・・かなりの過保護。
心配してんのはわかるけど・・・
もうガキ扱いしすぎ。
それが、すごい嫌いだ。


ー~♪ー

携帯の着信がなった。

[メールだ・・・。
誰だ?・・・こんな時間に・・・。]

携帯を開いてみると・・・


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From: 律夜
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忍兄と竜兄から
桜妃学園に来るって聞いたから。
聖もいるからよ!

わかんねぇことは俺達に聞けよー?

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メールは幼馴染の恋歌 律夜 (れんか りつや)からだった。

[っ・・・おいおい。
兄貴達情報まわすのはえーよ・・・。]

ため息をついたあと、
律夜のメールに返信した。

『はぁ・・・
どうなるんだろう・・・?』

不安な気持ちを抱えたまま
オレはその日眠りについた。





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