初恋センチメンタル*





「あのありがとうございます!藍沢先輩」


「輝」


「はい?」




今、藍沢先輩なにか言ったよね…?



緊張のし過ぎてうまく聞き取れない




「輝って呼んでいいよ。先輩もいらない」




あれれー……?


あたし耳悪くなったのかな?そろそろ耳鼻科の季節?





でも、もし聞き間違えじゃないのなら




間違えて恥ずかしい想いをしたとしても、呼んでみるべきなのかもしれない。





「輝…」


「あははっ、やっと呼んだな!」



聞き間違いなんかじゃなかったんだ。




……桜が舞ったみたいだった


輝の笑顔にあたしは、引き寄せられるみたいに魅入って。



時間が止まったみたいに、輝の笑顔だけがキラキラしてたんだ。





「んじゃ、俺も。」




輝、あなたと出逢ったこの日から


あたしは”恋”という奇跡を知りました……____。





「美緒」







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