初恋センチメンタル*





あたしと隼人は小さい頃からなんでもかんでも一緒で隣。



それはあたしと隼人の苗字が近いからっていうのもあるけど、隼人がいつもあたしの隣にいたからでもある。



嫌い嫌い言ってるくせに、チビザルとか?



あー、なんかムカついてきた



「見事に遅刻したね、美緒」


「亜樹、笑わないでよ」



席に着くなり話しかけてきたのは、前の席に座ってニヤニヤ笑うあたしの親友


富永亜樹(とみなが あき)


黒髪ロングの美人さん
まぁ性格は、だいぶドス黒いけどね



「朝弱いんだって」


「葉波の話によると50個目壊したんだってー?」


「壊したんじゃないよ、朝起きたら壊れてたんだよ」



……嘘はついてない


だってあたしの記憶には壊した記憶なんてないもん。




「ふーん、どうだかね」


つまらなそうに亜樹は前を向きなおした。


寝坊は仕方がないじゃんか!!

時計だって壊したくて壊したんじゃないしね!!






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