初恋センチメンタル*




なんだかんだ文句ばっか言ってるけど隼人といるのは嫌いじゃないし、嫌でもない。



もう存在がアレだね



空気だ



隣にいて当り前な存在。




「野々原さん、葉波くん、遅刻ですよ」



教室に入ると、冷たい視線と先生のお説教が飛んでくる



「…すみません」


「美緒が寝坊するんでこれからも俺ら遅刻だと思いまーす」


「なんだと!?」



この言葉にあたしは先生より早く食いつく。


ムカつくもんね!言われっぱなしじゃ気が収まらないのよ!


前言撤回!!!

隼人といるの大っきらい!


あいつは酸素じゃない、酸素じゃ無害じゃない!!

あいつは二酸化炭素よ!!あたしにとって有害!!!




「ホントのことだろ?一体誰だよ今日50個目の目覚まし壊したバカザルは」


「時計もサルも関係ないじゃんか!!」


「大ありじゃボケ」


「ボケ言うな!!」




___ゴンッ




「仲がいいのは構わないけど、迷惑です」


「痛ーいっ」


「なんで俺までぶたれんだよ」



あたしと隼人は先生に叩かれた頭を押さえながらそれぞれ自席につく。


自席って言ってもこいつあたしの隣だけどね。




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