優しいなんて、もんじゃない



「アンタの有無なんて聞く気はない。」



ピシャリと言い捨てた美月さんに、ユウは「でも」と食い下がる。


こちらからは、美月さんの顔しか見えないけれど。その顔はやはり仕事の顔に見えた。




と。



「じゃあ、私の有無は聞いてくれるわよね?」


何時の間にか私達の傍まで来ていた弥生さんは、綺麗ににっこりと微笑むと美月さんに詰め寄った。



瞬間、美月さんの顔がやっばと言うように引きつる。


「この子はダメって、前言ったと思うけど?」

「…だって、欲しい。」

「ダメだってば。」

「お話だけでも…」

「しつけえぞ。」



弥生さんの棘みたいな声色が響き、店内には誰か分からない息をのむ音が。いや、完璧美月さんのものだ。


美月さん顔は綺麗なのに口が悪すぎる。貴女はレディースですか違うでしょバーテンダーでしょう。




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