五人の王子に仕えしは




 顔の距離がもっと近付いて、奏君の甘い香りが私を包む。

 とくんとくんと言っていた心臓がだんだんうるさくなって、奏君も分かるんじゃないかと思うくらいバクバクしはじめた。


 近い。近い……!!



「か、奏君っ!」
「ん」
「な、なななにする気ですか」
「何してほしい?」


 奏君は妖艶にクスリと微笑む。すると柔らかく甘い吐息が私の顔にかかった。これが魔界のプリンスかと妙に納得してしまう。

 その吐息に思わずビクリと震えると奏君は笑みを濃くし、唇を近付けてきた。

 あ、やばい、き、きすされる……!!?





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