五人の王子に仕えしは



 その蛙を睨む蛇の様な瞳に萎縮してしまう。怖すぎる。

 さりげなく涙を拭って、未だにこちらをじっと不機嫌そうに睨み続ける奏君に、何、と反発するように言った。が、返事は奏君から出かかりもしない。


「……」
「ねえ」
「……」
「ねえってば!」

 痺れを切らして叫べば、奏君はうるさいと小さく呟く。いや貴方が答えないのがいけないんだよ?
 はぁと溜め息を吐いた奏君は、顔をあげてからまた射抜くような瞳を私に向けつつ口を開いた。
 

「……お前って、まだ俺に苦手意識持ってんの」
「は?」


 予想もしない言葉に呆けた言葉が漏れた。





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