清水君の嫌いなヒト


清水君の行動には
必ず理由がある…はず



『ここ違う、積分を微分の計算にしてる』

「・・・・・・」


『分数計算違うよ、ここ約分できんじゃん』

「・・・・・・」


『足し算くらいまともにやってよ
あんた何歳?』

「…っなんで!」



こんな事になってるんだろうか!




さて、ここはどこかと申しますと

インザ咲良’sルームでございます



どきがむねむねしております
えらいこっちゃです


「期末テストどころじゃない…」

『なにが?ほら、早く計算して
僕も勉強しなくちゃいけないんだから
榊ばかりに構ってる場合じゃないんだよ』



あの、絶対恥ずかしさでどきどきじゃなくて
冷や汗の方のどきどきです
勘違いしないでください


「はぃぃぃ〜…」


私は涙ぐみながら数学の課題と向き合う


だって清水君今日すっごく機嫌が悪い…

ちらりと横目で盗み見しながら背筋を震わせる


黒い、ものすごくオーラが黒い


なんの拷問ですかこのやろー!




『まぁ、これはこれでいいんだけどね…』


「…清水君なにか言った?」


『はいはい、清水君なにか言いました
榊には関係ないけどね』



その言い方がすごく可愛かったと言ったら
本人は不本意だろうか?




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