水に映る月
深夜、体に違和感を感じて、目が覚めた。
同時に、従兄がお布団の横に座っていたことに驚いた。
片手を掛布団の中に突っ込んで、あたしの胸を触っている。
豆電球の灯りで、瞳に従兄の顔が不気味に映った。
「騒ぐなよ。バーサン起こしたら可哀想やろ。」
押し殺した声で囁いて、従兄は、あたしの口を、汗で湿った手のひらで覆った。
感じたのは、恐怖よりも怒り。
フザケんなって思った。
もう、イジメられて萎縮していた幼い頃のあたしじゃ無い。
あたしは、その手を掴んで払いのけ、飛び起きた。