水に映る月
「悪いことしたら、自分に返って来るんやな。そう、あん時に思ったのにな‥。」
「ん?」
「ソイツら、別件でカンベに入ったけどな。オレらは、ボコられて以来、二度とヤンチャやめたな。卒業まで、ヒトシと二人でおとなしくしてたわ。」
「そっか。」
なんとか高校に入学した彼は、三年間をフツーに過ごしたって言った。
学校で知り合った面白い人の話をしてくれたりして‥。
高校を卒業した慧は、就職した会社を二年で辞め、運送会社でバイトを始めた。
「シンさんに出会わんかったらな‥。」
呟くと、慧は浅く溜め息を吐いた。