水に映る月
 

開けっ放しのドアの向こうに、ヤマネとシマダの姿が見えた。

騒ぎに驚いたのか、帰ることにしたらしい。


二人は、コソコソ足音を偲ばせて、歩いて行った。


それに気付いたみたい。


「待てや。」


慧は、怒りを含んだ低い声で、彼らを呼び止めた。


そして、部屋から廊下に顔を出し


「いい加減にしとけよ。」


と、キツい口調で言った。


「兄貴だけには言われたないって、アイツらも思てんちゃう?」


あたしの背後で、ヨシトがブツブツ文句を言った。

その言葉の意味が気になった。


 
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