水に映る月
 

「そっか‥。」


サトルは、白い煙をフウッと吐き出した。

そして


「オレが慰めたる♪」


って言った。


あたしは黙ったまま、唇を尖らせた。


まだ火の点いたタバコを灰皿に置いて、彼は、あたしの横に座った。


「オレ、純ちゃんに、ずっと会えんくて寂しかってんで。」


「うそ‥。」


「メールしても、純ちゃん返事くれんし。」


「めんどいもん‥。」


「オレなら、純ちゃんを泣かさへんけどな。」


サトルは、あたしの腰に手を廻し、もう片方の手で、あたしの頬に触れた。


 
< 267 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop