水に映る月
 

ヨシトの一件で再会した時、嬉しかったって言ってくれた。

あたしが早朝に、慧のマンションを訪れた時も‥。


スゴく嬉しかったって‥。


初めてのデートで、あたしのこと、帰したくないと思った。

そう言ってくれた。


「けど、オレなんかが人をすきになったらあかん。今のオレには、そんな資格なんか無い‥。分かってたけど‥。少しでも、純ちゃんのキモチに応えたくなったんやな‥。」


慧は、あたしを彼の部屋に住まわせることを決めた。


「それが自分を苦しめることになるって、分かってたのにな‥。」


白い天井を見つめたまま、慧は呟いた。


 
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