水に映る月
 

玄関ドアの横に設置されているインターホンを押した。


程なくして


「誰?」


と、低い声が聴こえた。


「純。お金、返しに来た♪」


あたしは、用意していたセリフを、送話口に向かって話した。


「ちょ、待ってな。」


ガチャガチャとチェーンロックを外す音、鍵を開ける音が順番に響く。

カチャッとドアが開いて、濡れた髪のままの慧が顔を出した。


「純ちゃん、早起きやな。」


「うん、ニワトリと一緒に起きたねん♪入ってイイ?」


慧は「どーぞ」と言って、あたしを部屋に入れてくれた。


 
< 50 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop