水に映る月
玄関ドアの横に設置されているインターホンを押した。
程なくして
「誰?」
と、低い声が聴こえた。
「純。お金、返しに来た♪」
あたしは、用意していたセリフを、送話口に向かって話した。
「ちょ、待ってな。」
ガチャガチャとチェーンロックを外す音、鍵を開ける音が順番に響く。
カチャッとドアが開いて、濡れた髪のままの慧が顔を出した。
「純ちゃん、早起きやな。」
「うん、ニワトリと一緒に起きたねん♪入ってイイ?」
慧は「どーぞ」と言って、あたしを部屋に入れてくれた。