水に映る月
あたしと清香が、この部屋に泊まった翌朝‥。
つまり、昨日の朝だけど、慧は、お金を置いて行ってくれた。
─ もう一度、会いたい‥
ふと、そう思ったから、あたしは、そのお金をバッグに入れて彼の部屋を出た。
会う為の口実に使えると思って‥。
「これ、昨日、借りてたお金。」
「メシ代やし、返さんでいい。」
「助けてもらった上に泊めてくれて、お金まで貰うとか出来へんもん。だから、返しに来た♪」
玄関を入ってすぐのミニキッチンと部屋を仕切るように置いてあるサイドボードの上に、お金を置いた。
慧は困ったような顔をした。
けれど、気付かないフリで、あたしは話題を変えた。
「ケイちゃん、仕事は?」