水に映る月
「どこ行こかな。」
運転席で慧が呟いた。
あたしは、神戸に行こうって言った。
「神戸か?」
「うん。ヨシトくんに拉致られた三ノ宮に行こ♪」
その返事に、慧は苦笑いをした。
嫌なこと、思い出させちゃったかな?
ふと、そんな風に感じて
「やっぱミナミにする?アメ村とか♪」
って、提案した。
「いいよ、三ノ宮で。ちょっと足伸ばして、モザイク行ってもいいしな。」
慧は優しい笑みで答えて、エンジンを掛け車を出した。