水に映る月
 

「そっか。純ちゃんの初デートか。オレ、光栄やな。」


そう言うと、慧はニッコリ笑って


「じゃ、デートやし、手ぇ繋ごっか?」


と、彼の左手を差し出した。


躊躇いがちに、あたしは、その手に触れてみた。


慧は、あたしの手を軽く握り、元来た道へと体をUターンさせた。


さっきまでのテンションはどこへやら、あたしが急に無口になってしまったのは‥、



─ 慧の肌に触れてる‥


  慧の体温を感じてる‥



そのことが胸を、とてもDOKIDOKIさせていたから‥。


 
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