ETERNAL CHILDREN ~永遠の子供達~

「本当に、マナ…?」
「ええ」
「不便な生活しか、ないよ…」
「あなたがいるわ」
「子供も、やれない……」
「あなたがいればいい。ドームにあるどんな幸せより、あなたがいる幸せのほうがいいの」
 ユウはきつく唇を噛みしめた。
 泣きだしそうな顔で、マナをずっと見ていた。

「――俺も好きだ。あんたを愛してる。あんた以外欲しくない。こんなに、好きだ……」

 そのまま、二人は唇を重ねた。
 マナは、これを罪だとわかっていた。
 ユウも、わかっていた。
 けれど、二人とも溢れる想いを止められなかった。
 そして罪だとわかっていても、それでも二人は幸せだった。
「ユウ――」
「愛してる、マナ…」
 ささやきだけで、こんなにも嬉しい。
 抱きしめてくれるだけで、こんなにも愛しい。
 自分達は、会ってはいけなかった。
 惹かれてはならなかった。
 けれど、会ってしまった。
 惹かれてしまった。

 波の音が聞こえる。

 自分達は、たった二人でなんて遠くまで来てしまったのだろう――

 もう戻れない。
 戻れないのだ。




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