誘拐犯は…神様だったのです!




ガッタン―…



「…!?」


突然玄関の方から、何かの音が聞こえ私の身体がビクリと反応する


え…な、なに!?


ドクン、ドクンとうるさいくらい鳴り響く心臓を服の上から抑え、私は一歩後ろに下がった


な、なにかいる…私の本能がそう言っている


さっきは気配とか感じなかったけど、今はなんとなくわかる


思い込みかもしれない


だけど、確実に私を襲う恐怖に玄関から遠退くように一歩ずつ下がっていくと…



ドンッ―…


「…あっ」


背中に何かがぶつかった―…


固くもなく、柔らかくもない感触に見てはいけないと分かっていても、恐る恐る振り向くと…



「…っ!」


私の視界に背後にたたずむ黒い服を来た人影にサァーと血の気が引いていき


「きゃっー…ん…ぐっ」


声を出した瞬間、伸びて来た手に口を塞がれた


「うっ…」


い、息が出来ないっ…いきなりすぎて頭の中が大混乱


わたし、ここで死んでまうの?


その想像が恐怖以上の思いが私をおそい、瞳から涙が零れると


背後の人物のもう片方の手が私の首に回って来て―…


ガッチリと身体を抑えられ、私を抑えている人がゆっくりと口を開く







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