誘拐犯は…神様だったのです!



「…へ?」


「その、申し訳ありませんでした。最初から俺が凜様の傍にいれば良かったんだ」


「………」


深々と頭を下げるトールさん


そ、そんな………


「あ、あの…もう終わったことですから!やめて下さい」


「…」


「私は、大丈夫ですから」


フウさんも、紫音さんも、ツヴァイさんも…皆が助けてくれたし


第一、私もトールさんがパルシュからいなくなる際に"ここにいろ"と言う言葉を無視したし



彼らに襲われて怪我をしたのも寝込んだのも私の自己責任。だからトールさんがあの場にいなかったからって引け目を感じることはない


「トールさん、ほら…たって下さい」


膝まつくトールさんに手を差し出すと、彼は私の手をジィーと見つめる


「それに、なんか…トールさんにそんなことをされると…なんか恥ずかしいですし…」


トールさんはいつも通り、すこし乱暴の口調や態度のほうがいい


「ほら、トールさんってば!」


トールさんにさらに手を近づけると、彼はぐっと唇をかみ視線をそらす


「だけど…それだけじゃない」


「………?」


「オーディンのこともある。アイツが凜様に言った罵声の数々、そして俺がいないときに1人にしたことも同じ従者の俺の責任だ」

「………」



「だから、アイツの行動の全ては俺が償う。だからアイツを許してくれ!」


……トールさん…



「あの…私、許すもなにも…フウさんに対しても、怒りの感情なんてないですよ?」


「……は?」


意外だったのだろうか、私を膝まつきながら見上げ唖然と口をあける



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