誘拐犯は…神様だったのです!
「……あ」
「…凜…キミは…こんな惨めな私を受け入れることはできない」
「…紫音さん…」
「だから、頼む……」
「紫音さん、私は…っ」
「私は、キミを愛することはない」
「………っ」
「愛がなくてもいいのか?そうじゃないだろう」
「………」
「キミは…愛がないのに、ここにいられるのか?花嫁として、子供を産むことが出来るのか?」
「………」
黙りこむわたしに、紫音さんは唇をかみ、私を部屋の外に追い出し、紫音さんも部屋から出るとバタンとドアを閉める
「…凜…今なら遅くない」
「……え…?」
「私は何も見てないし、何も言わない…だから、人間界に戻ればいい」
紫音さん…そんな…
「わた…しっ」
「屋敷を出て、北北東に人間界と繋がる道がある。そこに行けば…すべてもとに戻る」
「………っ」
「キミを利用して悪かった。もう、そのネックレスは必要ない」
「…………」
「私を、忘れてくれ」
忘れて、くれ……?そんなの…
「無理…ですっ…よ」
そんなの、無理だよ!紫音さんを知ってしまった
彼の過去や思い、温もりもすべて。それを忘れろと言うの?
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