誘拐犯は…神様だったのです!
無理だよ…
「忘れろ、だなん…て…っ」
なんて、酷い言葉なんだろう
胸を切り刻む言葉に、涙が止まらなく乱暴に手でぬぐうと紫音さんはため息をはいてその手を掴む
「…っ」
「それなら、私が連れていく」
「……あ」
グイッと引っ張り、そのまま歩き出してしまう
う、うそ…本当に、私を人間界に戻すの?
「紫音さん…待って」
「………」
「紫音…さんっ」
「………」
「紫音さんっ!」
力一杯、脚を踏ん張り腕を振り払うと紫音さんは私を睨むような顔で振り返る
「………」
「…あ」
こ、怖い…さっき…押し倒された時と同じ顔
金縛りにあったような感覚
で、でも……このまま素直に連れていかれたら…もう二度と…会えない
紫音さんから、離れないと……
そう、咄嗟に思い数歩下がると紫音さんも私を追うように近づいてくる
「…止まるんだ…凜…」
「………っ」
い、いやだよ。止まったら、また無理矢理私を追い出そうとするんだもん
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