誘拐犯は…神様だったのです!
「もう…遅いです」
「…」
「私は、紫音さんと…空界に帰ることは出来ません」
「…………」
「いまさら…勝手なことを言わないで下さい…っ」
私をそんなに振り回して、いったい何がしたいの?
「分かっている…凜を散々…傷つけた。それでも迎えに来たんだ」
「………っ」
それで、も?は、はは…また気分で?
なんで、私ばかり振り回されなくちゃいけないんだろう…
せっかく…覚悟したんだから…
「私のこと、もうほっといて下さい…」
「………凜」
手に握っていた力を緩め、そのまま私の手を握る紫音さんの手を掴みある物を手の平におくと
紫音さんはそれを見るなり、僅かに瞳を揺らす
「このネックレス…紫音さんに…あげます…」
「…………」
「だからもう、私をこれ以上…苦しめないで下さい…絶対に返せなんて言いません。だから…だから…」
「……」
「ごめんな、さい…」
ゆっくりと手を離し、今にも溢れそうな涙をこらえ
今度こそ、バルコニーを出ようとした時――…
ギュウ―――…
「……ぁ…っ」
素早く伸びて来た手が私の肩を掴み、そのまま背後から力強く抱き締められる
「……し」
あ……っ…
ドキンと胸がなると同時に背中で感じる温もりと彼の香り
暖かくて、とてもいい香りがして…私の大好きだたった感覚――…
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