誘拐犯は…神様だったのです!
まるで、逆の月とスッポンだ
心の中でそう考えるとグレンさんは目を細め唸る
「まぁ、確かにそうかもしれないけど」
「…」
顎を触りながら、うっすらと開けた目で私を見る
「俺は凜がいいな」
「…っ」
「ね?だから、付き合って」
あ…っ!も、…もう!
「そんな言葉は、絶対に信じませんから!」
信じない!絶対に!
嘘をつくような人ではないけれど、そーゆう恋愛とか私は苦手なんだもん!
そう叫び、私はグレンさんに頭をさげるなり急いでその場所から駆け出した―…
―――――…
―――…
「…はぁっ」
数十分後
自宅についたは私は、玄関に座り込みながら大きくため息をはいていた
全く…グレンさんってば…
ほとんど、会う度にあーやって言われるのは本当に慣れない
いつもいつも冗談ばかりなんだから…だいたい、私の何がよくてあんなことを言うのか分からない
付き合ってとは言われるけど、好きと言われたわけじゃない
だから、余計に信じられないんだ
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