誘拐犯は…神様だったのです!
しかも、あーやって軽いノリで…ま、まぁ…真剣に言われても信じられないって気持ちになるから
どっちにしても、私の態度は変わらないけど…
「…ふう」
そんな事を考えて、肩で息して一呼吸
でも、本当のところ…グレンさんの本心はどうなんだろう…まさか本当に私のこと…
な、なんて!考えてもキリがないよね!頭を左右にふり、余計な残像をけし
私は靴を脱ぐと急いでリビングに向かった
ガチャとドアを開あけると、部屋の中はいつものように真っ暗で肌寒い
そんな暗闇の中、必死に電気のスイッチを手探りで探し
スイッチを入れると、明るい光が部屋中を照らす
そして、私が一番最初に向かうのは棚に置かれている写真立ての前
白をモチーフの写真立てにはえらく上品で、優しい顔をした女性の姿
彼女を前に私は首から少しお洒落な鍵のついたアクセサリーを外し写真立ての前に置き頭を下げる
「ただいま…おばあちゃん」
そう、写真の女性は私の育ての親でもあるおばあちゃんなのだ
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