誘拐犯は…神様だったのです!
―――――――……
―――――…
「…はぁっ…やっぱり、こうなるか…」
紫音と凜のやり取りの一部始終を少し離れた場所である一人の男は切なそうな瞳で眺めていた
「…紫音…お前は…狡いよ…」
唇を噛みしめ、感情を抑えるように手を握ると
ガタンと物音が響き、その方向を男がみると、そこには小さな男の子がいた
「…海鈴兄様」
「…グレン?……あぁ、いや…違うね。今日はそっちか」
「えぇ。兄様」
クスリと笑い、海鈴に近付くと海鈴の見ていた方向をみつめる
「…へぇ、あの二人上手く言ったみたいですね」
「…そうだね」
「空界の奴に、あの二人を素直にさせるために…協力したこと、後悔してるんですか?
「え?後悔?…あぁ、別に…してないよ」
「してない?なら、なぜそんな顔を?」
「………」
「兄様は分かりやすい。凜様を誘拐したことも、この家に匿ったことも、今日、バルコニーに誘ったことも、全てあのツヴァイの作戦なのでしょう?風神や雷神の侵入も凜様の気持ちを揺さぶるための」
「…へぇ…グレン…感がいいじゃないか」
「分かりますよ。そのくらい」
「…そうか」
ため息をはき、頭を抱える海鈴にグレンはため息をはく
・