恋と上司の甘い相関関係
「──…!」



どうしてこういう時に限って目ざとく見付けてしまうんだろう。


別に探したわけではないのに、色違いのマグカップが視界に入った。


その持ち主は──結城さん…



あのコーヒーは結城さんが入れてあげたんだね、きっと…。


それだけのことなのに、嫉妬じみてしまう自分が嫌だ。



…だけどほんの一瞬、それだけじゃない嫌な予感がして、胸騒ぎを覚えた。


マグカップの中で黒く揺れる液体が、あたしに言い様のない不安を掻き立たせていたんだ──




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