恋と上司の甘い相関関係

慌てて走り寄るあたしを見て、拓海さんは面白そうにクスクス笑う。



「そういやお前が来たばっかりの頃、幽霊と間違えられたっけな」


「だって本当に怖かったんですもん…。今もだけど…」



すると、目線を下げていたあたしの前にすっと左手が差し出される。



「もう怖くねぇだろ？

お前の傍にはずっと俺がいるんだから」


「──…！」



──あぁもう…


この人はどれだけあたしをドキドキさせれば気が済むの。


完璧ではないけど、あたしは確かにオンナにされてしまった。


スイーツよりも甘い幸せをくれる、あなただけのオンナにね。