僕は君を抱きしめることができない

寮生活

「失礼します」


そっと扉を開ける。


職員室はすこしザワザワしている


何か会ったのだろうか?


その中で一人の黒髪の美形が手招きをしている。


濡れ羽色に美しく輝くその髪。


透き通るような白い肌。


そしてその美しい顔。


女性の先生もいるんだ!と感激しながらもその女性のもとに歩み寄る


「おはようございます」


「お、おはようございます」


爽やかな笑みを浮かべて


挨拶をする先生の姿はモデルじゃないか?と


思えるほどの美貌だった。


「私はあなたの担任の美鈴です。これから、よろしくね」


「はい!えっと……ボクは八神 咲月です。」


「あなたの教室は二階のA組です。職員室を出て右にいけば階段あるから」


「わかりました。ありがとうございました」


ペコッと頭を下げて職員室をでた。


右に曲がると階段がみえる。


それにしても綺麗な人だったなぁ……


そんなことを考えながら階段を上ろうとさたとき、


走ってきた誰かにぶつかり、


しりもちをついてしまった。


「いてて……」


「おい、お前。」


声をかけられた。
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