こちらミクモ探偵事務所3
「宝箱?」
紘哉は不思議そうな顔をしながら《宝箱》を手に取る。
「そうそう。ここをこうやってこうすると、こうなるんだよ」
「おじさん、『こう』しか言ってない。意味が全く伝わらない」
「だから、ここをこう押すと、鍵が掛かったり開いたりする仕組みなんだ」
「へぇ……」
「この中には大切な物を仕舞っておきなさい。
鍵の開け方は誰にも教えちゃいけないよ。
私と紘哉、二人の秘密だ」
「分かった」