久遠の花〜 the story of blood~

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 体が重い……。

 でも、これ以上ここにいる必要は無いと、頭の中はいやにすっきりしている。

 上半身を起こし、まずは這うようにして、外を目指した。途中にある岩に掴まり、それを支えに立ち歩いてみた。


 ――徐々に、光が見えてくる。

 意識が、飛びそう……。

 力尽きる前に、せめて外には出ていないと。

 視界に、多くの光が入ってくる。

 外は目前。もう少し――もう少しで。





「――――美咲っ!」





 視界に広がるのは、真っ青に輝く空。

 聞こえるのは、自分を呼ぶ声。

 そして――意識が消える中、誰かに受け止められ力尽きた。


 *****


 桐谷の導きにより、叶夜と雅は自分の世界に来ていた。

 ここからは雅が先頭となり、二人を案内していく。





「――――エル~」





 進んでいる先から、誰かがこちらにやって来る。その姿を確認した途端、雅は二人を置いて、その者の所に急いだ。
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