久遠の花〜 the story of blood~
開 花 式 (後)
開 花 式 (後)
昔々のお話。
真っ暗な場所に、一つの存在がありました。
次第にソレは、様々なモノを創っていきました。
まずは光。
次に炎、水、空気。
星の中には大地を創った。
――しかし、それだけではただの飾り。
動くモノが欲しいと、それまで創ったモノから、動く存在を創り出します。
後に、神や悪魔。天使と言われる存在を。
ソレは、とある場所で過ごすようになった。
そこには様々なモノがいて、皆、ソレとは違いカタチを持っていました。それらと触れあってみたいと思ったソレは、自身をそれと似たカタチに成します。カタチあるそれは、他のモノが創った人間と呼ばれる存在で、他のモノからも好かれるようになっていました。
最初は、どちらもうまくいっていました。でも……人間は、ソレの存在が恐ろしかったのです。見た目は同じでも、力は人間とは違う。少しの力で大地を割り、自分たちを簡単に殺してしまうその力が。
人間の思いや信仰心は、ソレや、神や魔には糧でした。けれど、それが更なる悲しい結果を生みます。
【この世で最も醜い存在】
ついに、ソレは人間からそう語られるようになしました。他の神には、善と悪の両面があるというのに、ソレには、絶対的な悪という烙印を。