wild poker~ワイルドポーカー~

「あ、あの!俺達怪しいもんじゃ無くて」

そう言って藤谷は立ち上がると、両手を広げて女を見つめた。

「別に危害を加えるつもりはない。ただゲームテーブルに向かってただけだ」

その藤谷の言葉に女は動揺した様に瞳を揺らし、藤谷と俺を交互に見つめる。

そして次の瞬間、何故か女はポロポロと涙を流した。

「た、助けて下さい。私、まだここに来たばかりで……何も分からなくて……怖くって」

そう言って女は両手で顔を覆うと、肩を震わせて泣き続ける。

「大丈夫だって!俺達、君に酷い事なんてするつもりはないよ」

「本当……ですか?」

藤谷のその言葉に、女はそっと俯く顔を上げると、縋る様な瞳をこちらに向けた。

それからフラフラとこちらに向かって歩いて来ると、次の瞬間、女がズドンと俺の胸に飛び込んで来る。
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