wild poker~ワイルドポーカー~
「って、おい―――っ!!なんつーもん持ってんだよ!!」
藤谷がそう悲鳴の様な声を出し、アワアワと視線を泳がせる。
「最近の女は肉食系が増えた上に、獰猛だな。恐ろしいものだ」
そう言って肩を竦めて見せながらも、ゴクリと息を呑んで女の手にした《それ》を見つめる。
それは一丁の拳銃だった。
銃には詳しく無いが、刑事ドラマで見た事のある様なそれは、真っ直ぐに俺の頭を狙っている。
「私は負けないわ。私がこの物語の主人公になるのよ。そう私が主人公!!絶対にここから逃げ出してみせる!!あはは!!アハハハハハハハ!!」
狂った様に笑う女をただ茫然と見つめたまま、何とか状況の打開策を考えてみる。
しかしどんなに必死に考えた所で、流石に拳銃をどうにか出来る方法は浮かばなかった。