魔女っ娘OL☆SOS
――頭が切れるが、やる気のない第一皇子
――やる気はあるが、あたまがちょっと残念な第二皇子
 それが俺たち兄弟の周りからの評価だ。
 評価に対して俺は不満は持っていない。むしろ当たり前だと思っている。
 面倒事が嫌いな俺は、常に周りへそれを押し付けこの地位にいる事での利点のみ受け入れていたからな、敏い奴はすぐに気づき俺をあから様にではないが忌避するようになった。
 だからと言って、弟へ玉座への道が開かれるかと言えばそうでもなく、こいつもこいつで問題を大いに抱えていた。
 それというのも、最初に述べたように筋金入りのバカなのだ。
 ※王子という立場であれば、このバカはよく使えるが王にするには難しい。
 この国には、潔癖な者が多すぎて傀儡政治というモノがない。全くない。歴史を見ても、限りなく潔癖なのだ。
 だからこそ、弟を王に持っていくことに難色を示すものばかり。
 この国の王に求められるのは、統率力。知識と知能。そして、武術である。

 そして、この必要と言われている要素をうまい具合に真っ二つにしたのが俺たち兄弟なのである。










※ここの王子は、誤字はありません。王位継承権を持つ皇族には「皇子」継承権を持っていないものは王子とかき分けています。








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