幼なじみじゃイヤなんだ。
屋上の、外周にはフェンスが設置されていて、そこにもたれる様に2人で座った。


すでに何人かが、広い屋上で点々と座り、私達と同じ様にお昼ご飯を食べている。





「流瑠の好きなハンバーグ入ってるよ」





すっかり機嫌が良くなっている私は、早く食べて欲しくて、ウキウキしながら言った。


そんな私の様子を見た流瑠は頬を緩めて、目を細めて、





「うん。いただきます!」





私の頭を優しくポンポンとし、全開の笑顔で言った。






とくん。






見慣れているはずのその笑顔に、触れられた頭に、反応する私の胸。



動揺を隠すために、私も小さく「いただきます」と言って食べ始めた。





な、なに?今の感じは??





「…で、どれと、どれが桜の作品?」

「……ぐっ」





お弁当を指差しながら、ニッっと意地悪に笑う流瑠。

突然の質問におにぎりが喉に詰まった。





「バレてた?お母さんに手伝ってもらったの」


「ううん。カマかけただけ」


「ええっ!?ひどい!」


「おいしいな。このハンバーグ。これが一番おいしい」


「え!本当?それはね。私が作ったんだよ」





自慢げに、人差し指を立てて言うと、

流瑠がお腹を抱え、目に涙を溜め、堪える様に笑った。




「えっ?何?」


「単純…」


「た、単純!?」


「…だってさ。食べる前に言ってたろ。『ハンバーグ入ってる』って・・・」


「……」


「嬉しそうに、食べて欲しそうに言うから・・・分かりやすい奴・・・」


「……」




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