幼なじみじゃイヤなんだ。
* * *




西の方に太陽が傾いていく。


私は待ち合わせ場所へと急ぐ。



グラウンドへ続く階段に流瑠が座っている。


その姿を見付けるといつも、早くそこにたどり着きたくて急ぎ足になるんだ。





「やっぱり。桜の足音だった」





流瑠は振り向いてそう言いながら、


西日を浴びて眩しそうに笑った。





「私も流瑠の足音だけは分かるよ。他の人のは全部一緒に聞こえるけどね」





そう自慢げに言った私の頭にポンポンと手を乗せて、頬を緩める。

柔らかく笑う。




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