幼なじみじゃイヤなんだ。
「この中に何人いるかな?大石ファン」




早苗の言葉にドキッと心臓が跳ねる。




「面倒だから『流瑠は私のものです!』って宣言しといたら?」


「な、な、な、なにを言っちゃってるのよー」


「ははは。桜。焦っちゃってる。おもしろーい」


「……」


「大丈夫!桜は大石に一番近いんだから」






大丈夫って、何がだいじょうぶなんだろう?




今の心のゴチャゴチャを早苗にぶちまけたらスッキリするかな?


でも、まだ、このゴチャゴチャを外に出す勇気が出ない。





ピピーッ。



笛の合図と共に、グラウンドでウォーミングアップをしていた選手達が、観客席近くに置かれた、選手用のベンチに戻って来る。



ピンクな観客席がどよめく。


流瑠もマサくんも帰って来た。
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